旅する情報系大学院生

旅と留学とプログラミング

GSoCを終えました

ずっと書かなきゃ書かなきゃと思っていたのですが、ズルズルと引き伸ばされ結局正式な終了から二ヶ月後五ヶ月後(下書きを書いた時点では二ヶ月後だった..) になってしまいました。2月の中旬に今年のプロジェクトが公開されるので報告&勧誘エントリを書こうと思い立ちました。これを見にきてくれる人のほとんどは僕のプロジェクトに興味がある訳ではなく、これからプロポーザルを出そうか迷っている人々だと思うので、GSoCと大学の授業を両立してどういう感じだったかということに主眼を置きたいと思います。キツめのことを書いているので不愉快に思ったらごめんなさい。

Acceptされるまでの話

以下のエントリを見てください。
yamaguchi-1024.hatenablog.com

大学との両立

これに書いたように留年したくせに三年生の授業に普通に出ていたため、期間中は平日フルに授業&一週間40時間の労働という過密スケジュールをこなすことになりました。忙しくなることは分かりきっていたので出来るだけ予定を入れないようにして、課題とGSoCでかなり睡眠時間を削りながら頑張りました。かなりつらかったですが、睡眠はいつでも出来るがGSoCは学生のうちしか出来ないので自分の中でどう優先順位をつけるかという問題だと思います。

Organizationやプロジェクトの選び方

正直に言って、もしGSoCをきっかけにシリコンバレーのインターンに言ったり海外の企業に就職したいと思うなら、メンターをReconしてどういう所に勤めているとか役職など調べた方がいいと思います。(僕は当時そこまで頭が回らなかったのでしませんでしたが...) LLVMは仕事でやっている人がほとんどですがOrganizationによっては趣味でやっている人もいるようで、そういう人はちょっとやる気がなさそうだなぁと思ったこともありました。

一つ分かったのは、GSoCとは一口にいっても入るOrganizationによってだいぶ毛色が違うようです。結果的にはLLVMは大正解でした。OSSというと怖い大人にマサカリを投げられるという状況を想像しますが、LLVMの開発者はみんな親切で怖い思いをすることがありませんでした。メンターも本当に親切で期間中ほぼ毎日進捗報告をしたり土日でもレビューしてくれたりしました。(毎日進捗報告はそれはそれで辛かったけど...) 10月にサンノゼであったLLVM dev meetingにスピーカーとして呼んでいただいたり、本当にいい経験をさせてもらいました。英語の能力も圧倒的に向上しました。3月からCERNで働くのもGSoC繋がりです。

まとめ

日本にいながら海外で著名度の高い実績を残せる機会は論文以外だとなかなか無いと思います。GSoCは応募の前にコントリビューションが必要だったり応募用紙を書くのに無限時間掛かったりと応募のハードルが高いとは思いますが挑戦する価値はあると思います。「自分の今の技術レベルで出来るのかな...」というのは完全に杞憂です、というかあなたが心配することでは無いです。こいつは出来ると思われれば採択されるし思われなければ落ちるだけなのでそれは向こう側が判断することで、全力で応募をして採択されたら素直に喜んでリジェクトされたら謙虚になればいいと思います。

GSoCは終わってしまいましたが、LLVMの開発はCERNで今年も続けていくことになりそうです。一番貴重だったのは人との繋がりです。世界中に友達ができて本当に楽しかった。関わってくれた全ての人にお礼を言いたいです。

日本人もっと増えろー!という感情があるので何か質問があれば遠慮なく聞いてください。


summerofcode.withgoogle.com
僕の去年のプロジェクトのプロジェクトページです。